この本読みました。いやー面白い!
この本で言う、「小商い」とは、
「思いを優先させたものづくりを身の丈サイズで行い、顔の見えるお客さんに商品を直接手渡し、地域の小さな経済圏を活発にしていく」商いのことです。
つまり、とことん「DIY」で「Face to Face」で「LOCAL」であること。
それは、片手間の小遣い稼ぎではなく、生き延びるための小仕事でもなく、田舎で小さな稼ぎを積み重ねるというものでもない。自分のやりたいことを100パーセント叶えながら生計を立てていこうと奮闘する、精神的に解放された自由な働き方です。
出典:「小商い」で自由に暮らす
と定義しています。
そんな「小商い」が至る所で見られる房総いすみ地域(千葉県いすみ市・茂原市・大多喜市らへん)に着目して、この本は様々な小商いを紹介しています。
そんな小商いの生活ぶりを読んでいると、ちょっと羨ましい。。。
はい!ということで、本書のおもしろポイント!
おもしろポイント1:初期投資額や売上などの生々しいデータが収録
『「小商い」で自由に暮らす』というタイトルから察するに、ゆるふわ系の本なのかな?と思う方もいると思います。ぼくもそうでした。
まあ、そんなゆるふわ系な本も、それはまたそれで良いのですが、この本はとてもリアルな声や実態がインタビュー形式にてまとめられています。
なにせ、初期投資額や商品の単価、1日の最高売上額、月の生活費など、生々しいデータまでまとめられているのです。
これは、本気で小商いをしたいと思う人にとっては、とても参考になるはず。
著者の磯木さんのトークイベントにもこの前参加してきましたが、磯木さん曰く「とても男性的な本」であるとのこと。
決してゆるふわ系の、地方で小商いで豊かに暮らす♪みたいな感じの本ではないのです。
おもしろポイント2:「小商い」が成り立つ考察がおもしろい!
この本はインタビュー形式で小商いを営む人たちの実態を明らかにするだけではなく、それらから得られた知見をもとに、なぜ地方(房総いすみ地域)で「小商い」が成立するか、考察が書かれています。さすが、男性的な本!
この考察は、ぜひとも本書でじっくりと読んで欲しいのだけど、基本的には以下に大別されたように思う。
・基本的な生活費が少ないため損益分岐点が低い
・商店街の活気もなく、ライバルが少ない
・買い手が限定され、限られたコミュニティで繁盛する
・とりあえず、仕事とプライベートの界なく、楽しんで働いている
基本はこの3つなのだけど、まあ、とりあえず読んで!面白いから!
おもしろポイント3:マーケットの成り立ちや作り方が学べる!
マーケットの作り方とか、何の役に立つの?って感じかもしれませんが、読んでみてください。
これ読めば、「ちょっくらマーケットでもつくるか」って感じでマーケットつくれるんで。はい、うん。。。
でも、これまちづくりとかで、イベントを仕掛ける人とか、割と参考になったりすると思うんですよね。
ぼくも、個人的にも、会社でもイベントを仕掛けることもあるので、マーケットの準備から運営までの基本的なノウハウがまとめられているのは、とても参考になりました。
おもしろポイント4:自分がやりたいことを頑張ろうと思える!
この本で紹介されている方って、本当に自分がやりたいことをやって、生活していて本当に羨ましいと思えるように描かれているんですよね。
うん。なんかいい感じに描かれていて、騙されている感もあるのですが、「おもしろポイント1」でも書いているように、色々な定量的なデータも交えながら、生活像を定性的にも描いているのが、この本の面白いところでもあり、 小商いでの暮らしが、本当に良いなーと思えるポイントでもあります。
また、DIY精神溢れる人たちの暮らしぶりを、字面だけでも感じられることで、もっと自分でいろいろなものをDIYして、生きていきたいなーなんて風にも思わせてくれます。
★★★★★
ぼくのイメージの「小商い」はどちらかっていうと「副業」としての意味合いが強かったのですが、この本を通して、「小商い」は本業でも成り立つし、その可能性を持っているということがわかりました。
自分が「小商い」を本業にするかどうかはわかりませんが、いずれにしても、「小商い」はしたいなーと思っています。
とにかく、面白いですよね。
是非読んで!
それではっ!