将来はバリバリ、設計事務所で働きたい!
残業もいとわない!
なんて心意気で、日々設計の課題をそれはもう週6で大学に泊まってやるような人。
そんな人は今回どうでもいいっす。この話関係ないっす。
マジで、あなたのことを尊敬します。
ただ、自分が非効率なことをしていたり、仕事が遅い人なのかもしれないってことは、頭の片隅で考えておいてね。と老婆心ながら言っておきたい。その感じが当たり前だと思ってると社会で大変だから。
問題は、
「このまま、設計やっていていいんだろうか?大変だし、そこまで自分に設計のセンスがあるとは思えないし、設計事務所で残業しまくりながら働くのも、嫌だし、、、」
「じゃあ、構造や設備を学ぼうか?いやいや、授業はつまらなかったし、面白いのはやっぱ設計方面のことなんだよなー」
「うーん、、、じゃあ計画やろう!」
ってことで、計画系の研究室に進んだり、設計の授業をとるのを辞めたり、って感じのことを思ってそうなそこのあなた!
今回はそんなあなたがターゲットのお話。
んで、こういう人って一定数いると思うんですよね。というか、よくいる。わんさかいる。
そんなあなたに言っておきたいことがあります。だから今回の記事を書いた。衝動的に書いた。
デザインや設計から逃げるな!
そこから逃げないでください。
そう強く思うんです。
計画系に進んだ人の就職先
さて、計画系に進んだ人が進む就職先としてはどんな職業があるのでしょうか?
これは、大学によってもまちまちだと思いますが、ぼくの経験から言うと、こんな感じかな。
・施工監督
・都市計画系の会社、部署
・土木、建設コンサル
・その他(広告代理店、建築関係内方面、内装設計などなど)
んで、設計をやっていると、これらの職種に加えて、意匠設計事務所・部署への就職も開けるかなと思います。
そうなんです。単純に計画系より設計系に進んだ方が、確実に就職の選択肢は増えるんです。
計画系に行けて、設計系に行けないなんて職業ははっきり言ってないです。逆はありますけど。
だったら、設計に行った方がいいです。絶対。
設計・デザインなんて、訓練次第である程度上手くなる
昔、大学の先生が、
「デザインというのは、何か新しいもの、何か革新的なものを生み出すような、生まれ持ったセンス、才能によるものだと思われがちだけど、実際は違う。
デザインというのは、今あるデザインのパターンからいくつかのパターンを組み合わせる技術のことをいうのだ。」
と言ってましたが、今更ながらにその通りだと思います。
大してデザインが上手くなかった奴が、今やアトリエ設計事務所に行って、バリバリ活躍している奴も結構います。
なので、デザインがあまり上手くないから、という理由で諦めるのはもったいないです。
でも、そもそもデザインが好きではないんだよなぁ、、
と思う人もいるでしょう。
けど、それも本当に好きではないのかどうか考えてみてください。
デザインが上手くできないから、好きではないという思考になってませんか?
デザインっていうと、なんか生まれ持った才能のように感じますが、上述のように才能ではなく、技術なんです。勉強すればできるようになる。
急に3Pシュートがうまくなるでしょうか?
急にバントがうまくなるでしょうか?
うまくできないから、好きではないと思うのです。
けど、デザインは技術なので、うまくなる術があるのです。
それを踏まえて、よく考えてみてください。
デザインができることで、職能が広がりやすい
なんで、ここまで設計を進めるかというと、デザインができることで、社会に出てからの職能は広がりやすいんです。
それは、都市計画やまちづくりの分野でも、デザインができることの強みは何事にも代え難いものがあります。
たとえば、この日南の商店街の再生
この再生に一役買ったのは、元ランドスケープデザイン事務所で働いていた木藤さんという方です。
彼は、元々はコンサルに勤務していたらしいのですが、その中で住民の中に入って協働でまちづくりを行っていく仕事や、建築・ランドスケープの計画、設計に関わる仕事もされていたようです。
口だけ達者で、一定時期にしかその地域に関わらないコンサルではなく、こうやって地域に入り込んで、実践型のまちづくりをしていくうえで、デザインをしていた経験というのは、大きく役に立ちます。
だって、再生された後の店舗とかセンスを感じませんか?別に彼が設計したわけではないのですが、コーディネートするうえで、絶対設計をしていた経験は活きていたはずです。
また、最近流行りのリノベーションスクール。
こちらで活躍されている嶋田洋平さん
彼も設計事務所の主宰をやられている、デザインのできる人です。
こういうリノベーションまちづくりを行う上でもデザインをしてきたのは強みになります。
たとえば、ある空き家を「カフェにしよう!」とただ提案することは、誰でもできますが、建物の構造や設備をある程度把握し、瞬時にこの場所をキッチンにしようとか、この元々の壁面は生かそうとか、より身のある企画をするためには、設計をしていた経験はかなり活きていきます。
木藤さんも嶋田さんも、設計やデザインができる方ということで共通しており、そして設計やデザインだけでなく、「まちづくり」の中で多様な職能を広げていっているという点でも共通しています。設計だけをやっているわけでもなく、まちづくりの企画だけをしているわけでもないのです。
これらはあくまで、設計・デザインができることで、まちづくりの上での役割が広がっている一例にすぎませんが、このように実践的にまちづくりに関わっていくうえでは、設計ができることは強みになり得ることを示していると思っています。
この「実践的にまちづくりに関わっていく」
というのが、ぼくとしてはこれから、かなり重要になってくるのかなと思っています。
なんとなくの計画をつくっていても、まちは一向によくならない。
計画は計画で、最上段に構えるべきビジョンとしてつくることは大事ですが、その一方で小さなことから実行していき、少しずつビジョンにまちを近づけていく、取り組みも必要なのです。
そして、その取り組みを行っていくためには、ある程度デザインができた方が有利だと思ってます。
★★★★★
ということで、計画か設計か、どちらに進むか悩んでいる方は、まずは設計の方に進んでみるべきだとぼくは思っています。
若いうちから、計画ばかりやっていると、本当に口だけコンサルに成り果ててしまうなんてことも考えられます。
もちろん、計画の方面に行って、そっちでがんばる方法はいくらでもあります。それはおいおいまとめることにしましょう。
ただ、どちらをお勧めするかというと、ぼくはまずは設計に進むことをお勧めします。
そんな感じ!
それではっ!