ものまちぐらし

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設計事務所で働く、都市計画コンサルタント兼一級建築士。まちづくりのことや激務の中でのちょっとした生活の楽しみについて書いてます。

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部下の教育は面白い!てか、部下をしっかり教育できなきゃ、都市計画コンサルなんて務まらない

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もともと、高校生の時に一度将来は先生になるのも良いなーとか、大学時代は塾講師をしていたこともあったからなのか、部下を教育する、またはそれについて考えるのって面白いなーと最近思います。

 
で、よくよく考えたんだけど、都市計画コンサルって、自らは金をまちづくりに対して出さないから、自分が思うまちづくりを実現するためには、発注者をいかに動かしていくかってことが大事だと思うんですよね。
 
そんな都市計画コンサルが、部下育成を怠ったり、「あいつは使えない」とか吹聴するような人って、都市計画コンサルなんて務まらないと思うんですよ。
 
だって、発注者より近くにいる部下を成長させたり、やる気を促したりと教育できないような人が、たかだが、月数回程度しか会わないような発注者を動かすなんて無理ですよね。
 
これは、都市計画コンサルだけでなく、コンサルタント系、いやそれ以外の職種にも言えるかもしんないけど。
 
ってことで、都市計画コンサルタントには、部下をいかに教育できるか、という能力はかなり重要な能力のひとつだと思うわけです。まあ、会社を存続させていくという意味では、どの企業もこの能力はかなり求められる。
 
そんなこんなを思って、部下教育についてしっかりと学ぼうと思って、買ってみたのが、こちらの本!
 
 
例によって赤羽さんの本ですが、色々と参考になったので、そのエッセンスとそこでぼくが感じたことを書き出したいと思います。
 
 

曖昧な指示しか出さず、自ら問題を解決させようとするのはダメ

本当、こういう上司って多いですよね。
結局何を求めているのか、部下としてはチンプンカンプン。
 
ただ、自分も部下教育に携わるようになって、曖昧な指示しか出せない時ってあるんですよね。
それは、きちんと自分自身理解が不十分だったり、いちいち説明するのが面倒だったりする時なんですよね。大抵。
 
つまりは、部下の問題というより、自分の問題。
曖昧な指示を出して、自分のイメージとは違った成果が出てくるよりも、時間をかけてでも良いからしっかりとイメージを言語化して、それを達成するためのプロセスを提示してあげる。
 
その方が、お互い生産的に仕事を進めることができる。
こういう意識を持つことが重要です。
 
 

部下は接し方、チャンスの与え方で、いかようにも成長できると考える

性格に合った接し方が必要なんです。
 
部下の能力が低いとか言っている前に、本当にその部下の能力を自分が引き出せているのか、考えているんですか?とぼくは問いたい。
 
萎縮させて、能力を発揮させてあげられていないだろうか?
部下の意見や話を遮って、この人に何を言っても無駄だと思われていないだろうか?
何でもかんでも自分流を押し付けてしまって、部下の個性や提案を鼻から取り入れる心構えができていないのではないだろうか?
 
絶対、何かあるはず。それを自分のことは棚に上げて、部下をとりあえず怒っておく、あいつは使えないと言って、自分の価値を保っておく、そんな人になってませんか?
 
今の若者はなんだかんだ言われてますが、優秀だと思います。ただ、自分が納得できないことには中々やる気が出ないなんて人が結構多いんです。
 
それは上司から見たら扱いづらいという印象なのかもしれないけど、それだけ思考能力が発達しているという裏返しでもあると思うんです。当たり前を当たり前として受け入れない。
 
だから、上司もしっかりとその業務をやる意義から丁寧に教えないといけない。そう感じてます。
 

 

ポジティブに接する 

部下の資料って基本的にネガティブチェックになりがちなんですよね。
できてないところを赤チェックするのだから、基本そうなってしまう。
 
けど、そればかりだと部下も辟易としてしまういますよね。
前回から改善されているところがあったら、しっかりとそこはポジティブに接してあげるべき。
 
そしてその上で、できていないことがあれば、それもしっかりと伝える。
 
そういう接し方が大事なんです。
 
 

部下の人生の一端を担っていると考える

これは、本に書いてあったことではなく、ぼく自身が思うこと。
 
とくにこの業界だと、やっぱり残業がどうしても多くなる。生産性は高めていかないといけないのだけど、現状そういう意識がまだまだ低い業界。
 
そんな業界に入ったのだから、ある程度の残業は仕方がないと考えている人がかなり多いのだけど、ぼくはその考えは間違っていると思っている。
 
ぼくは、残業をさせてしまうような仕事をさせているというだけで、その部下の人生の一部を奪っていると考えます。
 
もちろん、残業になるかどうかは、その部下の仕事のスピード、やる気、体力、集中力、能力なんてものも多分に関わってくると思う。
 
けど、上司が考えるべきことは、その部下のこれらの能力をあーだこーだ言うのではなく、如何に部下の能力、性格に合った仕事の指示ができているかどうか。如何に部下のことを踏まえた業務工程を考えられるかどうか。これに尽きると思います。
 
部下の能力批判なんて、何の足しにもならない。
だったら、自分の作業指示の改善、部下と楽しく仕事するために何をすれば良いのか、こういうことを考えるべきなんです。
 
そりゃ、上司も人間です。多少部下に腹立つこともあるでしょう。
中にはとんでもない部下を預かることになってしまうこともあるでしょう。
けど、そんな場合でも部下のことをとやかく言うというより、
どちらかといえば、とんでもない部下を入れた採用担当や会社を責めるべきなんではないでしょうか。
 
とにかく、自分の下についたからには、何が何でもこいつを成長させる、こいつと楽しく仕事をする。そういう意識が重要だと思うんです。
だって、この部下と1日のうち家族より長い時間を過ごすことになるんですよ。だったら、その時間を有意義に、お互いの成長につながるよう過ごして、お互い楽しい人生を歩めるようにしたいじゃないですか。
 
 
★★★★★
 
部下教育というのは、ものすごく奥が深いけど、その会社が継続的に成り立っていく上で、もっとも重要なことでもあります。
 
それがわかっていないような会社は、結構ヤバい気がしてます。
そんな会社にいると感じたら、早々にそこから逃げることを考えた方が良いのかもしれません。
 
そんな感じです。
それでは!