ものまちぐらし

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設計事務所で働く、都市計画コンサルタント兼一級建築士。まちづくりのことや激務の中でのちょっとした生活の楽しみについて書いてます。

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「精神的な脂肪がついたら終わり」とイチローは言った

イチロー椎名林檎の対談を見ました。

 
いやー、ほんとイチローの話すこと、全部名言やな。
 
中でもぼくが1番印象的だったのが、「肉体的な脂肪はとれても、精神的な脂肪はなかなかとれない。これがついてしまったら、先は短く、周りからのものが入ってこなくなる。」って話。
 
イチローはこの話の中で、オリックス時代の恩師である仰木監督を引き合いに出してました。
 
仰木監督は50歳を過ぎていても、もう無邪気な子どものような人だったとのこと。
 
この話はそこまで深堀されなかったんですが、「精神的な脂肪」がついてしまうと、一体どうなってしまうのか、イチローの話を手掛かりに、もう少しぼくなりに考えてみました。
 
 

精神的な脂肪がつくと、周りのものが入ってこなくなる

要は、心の柔軟性がなくなるってことですよね。
 
周りの人の意見や相手の良いところを素直に認めたり、吸収できなくなる。
 
自分が絶対的に正しいと思ってしまう。人の意見には否定ばかり。
 
そんな状態のこと。
 
確かに、自分の会社にも一定程度、「精神的な脂肪」がついてしまっている人がいます。
 
そういう人は、カッコイイ建築を見ても素直に「この建築イイ!!」みたいな反応はしません。なんかよくわからない批評をし始める。それがカッコイイとでも思ってるんでしょうか。カッコよくないです。
 
 

精神的な脂肪がつくと、新たなことに挑めなくなる

精神的な脂肪がついてしまうと、新しいことに挑戦できなくなるんだと思います。
 
子どもの頃は、寝返りやハイハイ、歩くことから、まさに新しいこと、未知なることへ挑む毎日です。全てが新鮮!
 
仰木監督が子どものように無邪気だったというのは、そういうことなんだろうなーと。
 
 

精神的な脂肪がつくと、変化を恐れるようになる

肉体的な脂肪がつくと、物理的な動きが鈍くなるように、精神的な脂肪がつくと、なかなか現状から変化があることへ動くことをしにくくなります。
 
イチロー自身も39歳になる年にヤンキースに移籍した理由をこう話していました。
 

オールスターブレークの間に自分なりに考えて出した結論は、20代前半の選手が多いこのチームの未来に、来年以降僕がいるべきではないのではないか。また、僕自身環境を変えて刺激を求めたい、という強い思いが芽生えた

出典イチロー - Wikipedia
 
 
社会人において、40歳間近で転職する人がどれほどいるのでしょうか?この決断からも言えるように、変化を恐れずに、行動できることは、精神的にまだまだ引き締まっていると言えるのでしょう。
 
 

精神的な脂肪というのは、つまり「鈍感になる」

yahoo知恵袋でも「精神的な脂肪」ってどういう意味?という質問があって、回答が結構あったので、引用します。
 
鈍感とは一見すれば、他人の意見や野次、プレッシャーや束縛などから身を守る強さの一つかもしれませんが、
そういうものに傷付いたり対応したり、感じたり乗り越えたりする繊細さがないと、人として成長の余地はないのです。
具体的には「プレッシャー」がその最たる例で、プレッシャーに強い選手というのはプレッシャーに対し鈍感なのではなく、
実はその逆で、誰よりもその緊迫した空気を感じている選手の中にいます。
そういう選手はプレッシャーに対する準備が他の選手よりも強固なものとなるのです。
よって、大きな大舞台ほど結果を残せるのでしょう。

イチローは、「この脂肪がついたら先はない」と断言してましたよね。
戦場に例えるなれば、「危機感を失った精神では突然の攻撃に対応できず早死にする」ということです。
臆病ならば、オドオドしながらもそれに対する覚悟はするはずです。
 
なるほど!こういう捉え方もできますよね。
 
 
★★★
イチローの言葉には人生における多くの視座を与えてくれますよね。
 
それに、イチローの言葉ひとつひとつに感動する椎名林檎もまた可愛い!
 
ぜひとも御覧ください。