5,6年間仕事をしていると大体5,60プロジェクトをこなしているので、発注者のタイプも色々と類型化できるんだなーと思います。
今回は、そんな発注者のタイプを5つに大別して、それぞれのタイプに対して僕が考える対応方法についてまとめてみようと思います。偉そうにまとめてますが、僕自身も模索中なので、課題や悩みも含めてまとめます!
まあこうしてみると、タイプ分けや対応方法は発注者に限らず、上司にも当てはまることですね!
チャキチャキ迅速に仕事をこなすタイプ
最もやりやすい発注者。
この手のタイプは大局的に物事を見ていて、細かいことはほっといて、ぐんぐん事業を進めていきます。いつまでも、あれもこれも検討していても仕方がなく、トライアンドエラーでしか、物事は進まないとよくわかっている人です。
また、チャキチャキ迅速に仕事をこなすには、一定程度アウトソーシングをしないといけないこともわかっているので、コンサル側にかなり裁量を与えて仕事を振ってくれます。提案したものがすぐに実現の方向に動くことも結構あるでしょう。
それに社内の根回しも効率的に行ってくれる(というか、コンサルの提案で良いものをどんどん上に上げて実行に移すのが自分の仕事と思っている節があります)ので、受託側としては、とても頼もしい限りの人です。
まあ、滅多にいません。
こういう発注者に対して気をつけないといけないのは、相手のペースを崩さないことです。こちらも迅速に検討を進め、どんどん検討結果や提案を示してあげた方が上手いこといきます。
事業がグングンと進んでいくので、急かされても苦でありません。基本的に楽しく迅速に仕事ができます!
まあ、滅多にいません。残念。
抽象的な指示しか出さない長嶋茂雄タイプ
とても面倒なタイプの発注者です。
指示の内容がかなりアバウトなことが多いので、何が課題と思っていて、何を求めているのかわかりにくい。正直、仕事はやりにくいです。
この手のタイプはどちらかというと、「のほほん」としていることが多いですが、下記に示す「オラオラタイプ」や「姑タイプ」の要素も合わせ持っている人だと、もうストレス溜まりまくりです。
こういう発注者に対しては、精度が粗い段階で検討結果や提案を示すことが必要です。完璧につくってぐうの音もでないだろ!って感じで進めたい時もありますが、指示がアバウト=自分の中でも色々と思い悩んでいることが大体なので、言うことが二転三転します。だから完璧につくっていると損します。
そして、往々にして意固地な人が多いので、それは違うんでないかい?こっちの提案の方が全然良いでしょ?と踏み込むと、心を閉ざす傾向にあります。
アバウトな人は一度これと決めてしまうと、何故か他の可能性を見なくなる傾向にある気がします。
ってことで、まずは粗々でもどんどん見せる!これが大事です!
本当はその粗々の提案の中でどんどんこちらのペースに巻き込んで、コンサル優位でプロジェクトを進行できるようになると良いのでしょうが、そこまでは中々うまくできないので、今後の僕の課題です。
こっちの言う通りにしろ!オラオラタイプ
1番ストレスの溜まる発注者。
もう、有無を言わせない、コンサルは自分の手足だと思っているようなタイプです。
明らかに無駄な検討や急な検討を押し付けてくるばかりか、こちらの提案にほとんど耳を傾けてはくれません。自分が一番正しいと思っているタイプです。激おこプンプン丸です。
こういう発注者に対しては、僕の今のところの答えとしては、癪だけど言いなりにならざるを得ません。
どのタイプの発注者に対しても必ずやることですが、提案については何パターンか示して、発注者の言いなりでつくった提案の中に、こちらの独自の視点でつくった提案を潜り込ませておくくらいの対応しか僕は答えを見出せていません。
まあ、そういった提案を繰り返していき、信頼を勝ち取っていくことができれば、もう少し仕事はやりやすくなるとは思います。
また、この手のタイプの言い分が明らかにおかしいということであれば、喧嘩してでも、こちらの提案を押し通すということもあり得ます。
ただ、それをやるには正直、委託期間や委託費、その他のプロジェクトの進行具合との総合的な判断のもと、行うことになるでしょう。
まあ、僕はそこまで冷静に判断してというよりは、イラっときて喧嘩みたいになることの方がありますが。。。冷静に対応することが今後の僕の課題です。
そのまちが良くなることを一番に考え、仕事をしたいとは思いますが、コンサルも人間です。発注者がこういう人だと、中々そのプロジェクトにのめり込めないのが、現実です。
いつまでも細かいことしか見ない姑タイプ
嫌ったらしいやつですが、うまいこといけばこちらのペースに持ってきやすい人でもあります。
この手のタイプは、色々な検討を求めてきます。もう検討しなくて良いでないんか?と思うことも検討し尽くします。中々実行に移りません。慎重に慎重を重ねて、更に慎重を重ねるタイプです。そんなにヒートテック重ね着しても、効果ないだろ?って感じの発注者です。
そして、先行事例が大好き!誤字脱字の指摘大好き!な人が多いです。まあ、お役所に多いタイプです。こういう人が発注者だと中々事業が進みません。
こういう発注者に対しては、とにかく手始めに、その人が思い悩んでいること、課題と思っていることを、ひたすら出し尽くしてもらって、それらを一つ一つ潰していく。そのプロジェクトの性質によっては、こちらでスケジュール等、事業の進め方も組んであげることが必要です。
基本的に、誤字脱字等の細かい指摘ばかりしてきて、事業の本質面の話が中々できなかったりするので、どんどんこっち主導のペースに巻き込むことができれば、逆に細かいことは気づいて指摘してくれる、ありがたい存在になることもあります。
スケジュール感覚がおかしい、のんびり屋タイプ
マイペースな発注者です。これもあまり事業のスピードを意識しない地方公共団体系に多いかな。民間にはあまりいないタイプです。
この手のタイプは、良い人が多いです。良い人が多いんですけど、とにかくスケジュール感覚が狂ってます。
直前になって追い込まれるまでやらないタイプ。
なので、急にコンサルに仕事を振ってきます。
こちらとしては、情報共有されておらず、いつの間にそんな事態に!?なんてこともしばしば。でも良い人が多いんです。仕事相手としてではなく、できればプライベートでお会いしたかったです。
こういう発注者に対しては、とにかくこちらから先行してスケジュールを組んであげることが一番大事です。あと小まめに連絡をとって、現在の状況を聞くことですね。状況を聞いた上で、こちらで対応できることはさっさとこちらでやってあげた方が良いこともありますし。
ただ、正直、プロジェクトが複数(9個も10個も)同時並行で進めているので、正直この発注者のスケジュール管理までなかなか手が回らないのが現実です。小まめな連絡も面倒なんですよね。もっとキャパシティを広げて、この人のことまで考えられるようになるのが、今後の課題です。
★★★
さて、5つにタイプを大別してみました。全てが全て当てはまるわけではないですが、基本的な傾向としては、こういうタイプが多い気がします。少なからずどれかのタイプに当てはまるのではないかと思います。
また、この5つのタイプのうち複数のタイプを合わせ持っている人も多々います。こういう人に対しては、その時々で、上記の対応を柔軟に使い分けていかないといけません。
さらに、別に発注者は1人だけではありませんからね。当たり前ですけど。複数人いて、それぞれタイプが異なると面倒です。
それに、基本的にコンサルとやりとりするのは課長以下が多いです。なので、彼らのバックにいるであろう部長以上のクラスの人のタイプによりけりなこともあります。コンサルとやりとりを行う課長以下の担当がもう部長の言いなりとか、部長がオラオラタイプだと、正直お手上げです。これも今後の課題ですね。
ではでは。