ものまちぐらし

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設計事務所で働く、都市計画コンサルタント兼一級建築士。まちづくりのことや激務の中でのちょっとした生活の楽しみについて書いてます。

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『時をかけるゆとり』〜何なのこの憧れのキャンパスライフ〜

 

多くの人が通るであろうキャンパスライフ。

 

けど、一体どれほどの人がバラ色のキャンパスライフを送れているのでしょうか?

 

高校生の時に見た妻夫木聡柴咲コウ主演のオレンジデイズ、あんなキャンパスライフがあると夢見て頑張った大学受験なのに、あんなに男女が入り乱れた交流(エロい意味ではなく)なんてしたことがない。

 

けど、この人はしていました。朝井リョウ

 

最年少で直木賞を受賞したこの作家。早稲田大学出身で、小さな頃から小説を書いていた文学青年。

 

彼の略歴を見ると、こんな感じで書かれています。

 

1989年、岐阜県生まれ。早稲田大学文化構想学部卒業。 2009年、『桐島、部活やめるってよ』で第22回小説すばる新人賞受賞。 受賞作がベストセラーになり、現役大学生作家として注目される。 男子チアリーディングチームを取材した書下ろし長編『チア男子!!』(第3回高校生が選ぶ天竜文学賞受賞)『星やどりの声』 『もういちど生まれる』(2012年下半期直木賞候補)、『少女は卒業しない』などの小説を在学中に刊行。 2012年春、大学を卒業して就職、大学時代の体験を綴ったエッセイ集『学生時代にやらなくてもいい20のこと』を刊行。 2013年1月、『何者』で第148回直木賞を受賞。

出典:Amazon著者略歴

 

これだけ見ると文学青年で、きっと色々と努力をし、深夜問わず、青春を犠牲にして文学に励んできたんだろうな〜と思っていました。いや、そうあって欲しいと半ば勝手な理想像を彼に押し付けていました。

 

けど、違いました。見事に裏切られました。何だこの文系クソリア充は。

 

この本を読めばわかりますが、朝井リョウ、ただのリア充です。理系男子の僕から見たら一番妬ましい文系リア充です。

 

このエッセイは小説家のエッセイというよりは、どちらかと言えば最上級に上質な学生ブログという方がしっくりきます。

 

羨ましいくらい色々な経験、たぶん学生でしかできないであろう経験をふんだんにしており、直木賞を受賞した巧みな文章術を駆使し語る語る。

 

本人は自分を蔑むように書いていましたが、蔑んでいるようで上げている。そこに腹が立ちつものの、クスッと笑ってしまう。

 

kindleでも読めますし、おすすめの一冊。

直木賞を受賞したこちらもおすすめ。