ものまちぐらし

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設計事務所で働く、都市計画コンサルタント兼一級建築士。まちづくりのことや激務の中でのちょっとした生活の楽しみについて書いてます。

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とある美容院にまつわる出来事

髪を切った。

 

いや、髪を切ったことはなんら特別なことではないのだけど、今回は初めて行く美容院に髪の毛を切りに行った。

 

本日は、髪を切りに行った際に起こった些細な出来事をここに記したいと思う。

 

僕が美容院を選ぶ際に重要視することは、まずお店のテイストが僕好みかどうか。

 

これが中々ない。


巷に溢れている美容院は何だか「びよういん」というか「びょういん」って感じで、どこか清潔感が溢れすぎているようなものが多いような気がする。

 

僕はnuiみたいなテイストの美容院を望んでいるんだけど、これが意外とない。

 

あるには、あるんだけど、立地や値段などお店のテイストの次に気にする要素を踏まえると、あまり行く気になれない。

 

あと、店員がチャラすぎて話合わなそうなんて理由で行く気になれないこともある。

 

そんなこんなで、美容院を探していると、僕の心を射止めた美容院が家から自転車距離圏にあったので、最近はそこに行っていた。

 

行っていたんだけど、自転車距離圏といってもロードバイクで30分弱かかるところにあって、なおかつ割と苦労して行くのにも関わらず、その美容院がある街が生活するには便利そうだけど、来街者にとっては、あまり面白味のない街だったため、髪を切るだけのために30分自転車こぐのもなーということで、別の美容院に行こうかと考えていた。

 

そんな時に目処がたったのが奥さん御用達の渋谷にある、とある美容院。

 

その存在はこれまでも知ってはいたのだが、今まで、僕なんかが渋谷の美容院なんて、洒落乙な美容院に行くなんてって気持ちと奥さんと同じ美容院に行くとかビミョーって気持ちがあって行く気はしなかったんだけど、もう美容院探すのも面倒だし、早く髪切りに行きたい気分だったので、今回はそこに行くことにした。

 

と、前置きが長くなったけれども、今回はその美容院行ったとき、正確に言うと、美容院で髪切った後の話をここに記しておきたいと思っている。

 

僕が初めて訪ねた、その渋谷の美容院は雰囲気もそれなりに良く、接客もそれほど悪くはなかった。

 

ただ、ぐっちゃぐっちゃに手に塗りたくったワックスを無言で思いっきり僕の大事な大事な頭皮にくっつけた時はビビった。

 

「え?いや、ちょっと。何で思いっきりワックス、頭皮につけてんの?」って思ってたら、

 

「これ、オーガニックワックスなんで、頭皮につけても大丈夫なんですよ。へへっ」

 

いや、つける前に言えよ!!びっくりしたわ!

 

ってなことがあったこと以外は平穏無事に滞りなく、髪を切りさっぱりして、ニュー僕!になった。

 

問題はここからだ。

 

ニュー僕!!ってなって颯爽と渋谷のまちを闊歩していると、突然女性の方が話しかけてきた。


「あの、わたし美容師なんですが、良かったら髪を切らせていただけませんか?」
お綺麗なお姉さんだったので、僕も思わず、あなたに切っていただけるのであれば、是非、僕の髪を切って…ぃ、いやいやいや!!

 

さっき切ったばっかだから!切ってからものの1時間程度しか経ってないから!

 

なんだこれ。新築物件を購入した直後に、リノベーションを勧められたような、このやるせない気持ち。


「あの、一応髪をさっき切ったばかりなので、ちょっと。。。」


と答え、それを聞いたお姉さんは、僕の髪をおもむろに見て


「え?あ、あぁ、そうですか。。。」


と言い残し、去っていった。

 

っちょ、ちょ、ちょっと待て、ちょと待てお姉さん!何ですの?その反応なんですの?

 

僕の髪がまだまだ切りごたえがある髪をしていたと?美容院でかなりさっぱりしましたね。と言われたこの切りたてホヤホヤの髪が似合ってないと?


背伸びをして、渋谷の美容院なんて行ってしまったがために、少しばかり足をつってしまった。

 

そんなお話。