ものまちぐらし

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設計事務所で働く、都市計画コンサルタント兼一級建築士。まちづくりのことや激務の中でのちょっとした生活の楽しみについて書いてます。

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どんどん自分たちの住まいの居住価値をなくす高齢者たち

こちらの写真
DSC_2239

とある団地内公園の写真です。

 

おや?注意書きが書いてあるぞ?

 


「うんたら、かんたら・・・・・球技は絶対にやめてください

 

!?

 

先日、ブルーノタウトが残した団地の記事をアップしました。

 

そこで住む人たちは大事に大事に自分たちの住まいを住みこなしていて、時代を経るに連れ魅力も増していくような団地になっていた。

 

えっと。。。何、この差。

 

なぜ、自分たちの住まいの魅力を増していくのではなく、自ら自分たちの住まいを貶めるようなことをするのか。

 

見てください。この公園。
DSC_2240

見渡す限り砂利です。遊具もなければ、砂場やベンチすらありません。

 

こんな公園で、球技を禁止したら、一体子供たちは何して遊べばいいのかと。

 

そもそも周りの金網は球技遊びを前提に張られたものなんじゃねえの?

 

「人の痛みの分かる人になりましょう」だと?

 

よう言うわ。何様や!

 

団地というと、なんか古びた汚いイメージをお持ちの方もいるかもしれませんが、最近R不動産などが宣伝しているように、団地が注目されつつあります。

 

ただ、なぜ注目されているかというと、そのほとんどが、昔に植えられた木が育ち、立派な木となって形成された潤いのある環境、居住環境にたっぷり配慮し、オープンスペースがきっちりとられた環境、採光がしっかりとれる室内等、住環境面や多様な人が住んでいて、団地によっては活発に地域活動を行うコミュニティなわけです。

 

にもかかわらず、この注意書き。

 

せっかく豊かにとった公園を使わせないという、このコミュニティの質の悪さ。

 

ここに若い人が見学に来たら、多くの人は入りたくなくなるでしょう。

 

せっかくの豊かな環境を全くもって活かしきれない。きっとこういう住まいはたくさんあるでしょう。

 

そして、活かせない理由のひとつとして、既存コミュニティの質の悪さ。

 

こういう注意書きを見るそんなことを考えさせられてしまいます。