めっちゃ憧れますよね。働かなくとも金が入ってくる。
そんな状況のなか、自由に気ままに生活していきたいものです。
この不労所得で真っ先に思いつくのが、建築・まちづくりの仕事をしているからか、不動産の家賃収入。
こと個人における不動産の家賃収入においては、マンションやアパート、住宅などの不動産によるものが多く、実際に世の中には「サラリーマンをしながら不動産投資!!」などの謳い文句の投資本を多く見かけます。
けど、これらの家賃収入を働かずとも得られるようにする。こんな美味しい状況には、現在の世の中ではなかなかなくなってきてしまいました。
既に世の中は住宅過多
このような状況になっている背景としては、住宅が多くなり過ぎたことが挙げられます。
今の世の中は世帯よりも住宅が多い状況になっています。平成25年の住宅・土地統計調査(総務省)では、総世帯数52,453千世帯、住宅が60,629千戸となっており、約800万戸、住宅が余っている状況になってます。
世帯が住宅よりも多かった時代はオーナーが居住者を選ぶことが当たり前でした。けれども、今では居住者に選ばれる時代になっているということです。
そもそも、このような時代にあって、未だに大した住宅でもないくせに礼金をつけているオーナーが謎です。あれは、住宅が足りなかった時の慣習。今となっては悪しき慣習以外のなにものでもないです。
そりゃ、オーナー的にはそのままの額が手元に入ってくる礼金をつけたくなる気持ちはわかるのですが、今後そのような住宅はよほど、それに代わる価値を提示していかないと、稼働率は下がり続ける一方でしょう。
付加価値を設ける住宅が現れている
このような中、近年では付加価値を住宅にくっつけて、販売するようになっています。
また、その付加価値も多様化しています。
例えば、最近流行りのDIYができる住宅。
住宅によっては、何でも好き勝手して良いものから壁一面だけ自由にして良いもの、壁紙を好きに選べるものと様々です。
また、都市部を中心にですが、コミュニティ形成を売りにしているものもあります。
代表的なもので言えば、シェアハウス。また、似たものとしてコレクティブハウスやコモンスペースを充実させた賃貸住宅などがあります。
最近では、このようなコモンスペースやシェアスペースを地域に開き、地域住民との関わりが持てる住宅としていることも見受けられます。
あとは、カフェがついていたり、ペット共生、子育て支援施設が併設などなど、様々です。
これからは付加価値を持続させていかなくてはならない
このように、色々なものを付加価値として、売りにしている賃貸住宅が市場に出回っていますが、このような価値をつけると今までのように中々不労ではいられなくなります。
どういうことか?
コミュニティ形成を売りにしている住宅なんて、特にそうですが、
ただ、コミュニティを育む場だけつくっただけでは、居住者によってはその中のコミュニティがぎくしゃくすることや中々コミュニティが形成できないなど、魅力にかける状況になってしまうことも考えられます。
大体、賃貸住宅なんて、居住者入れ替わり立ち替わりが当たり前。ずっとコミュニティが安定して形成されることなんて、考えられません。
カフェ・子育て施設などの施設がついている場合もそこの施設の維持管理が必要になります。また、運営者も必要です。こういったものも適切に維持管理していかなければ、魅力にかける状況になってしまいます。
そのため、不動産オーナーとしては、どのような土地・アパートを手に入れるか、いくらで賃貸するか以外にもっと様々なことを考えていかないといけなくなります。
付加価値の場も含めての運営管理をどの事業者にお願いするのか、はたまた自分で管理運営を主体的に行っていくのか、住民主体で行ってもらうのか。利回り等を考慮し考えていく必要があります。
もはや、不労ではいられません。労働所得です。
ただ、このような住宅を適切に維持管理し、そんな住宅がまちに増えていくことで、この住宅が起点となって、まちの雰囲気が変わることや若い世帯がまちに増え、まちの高齢化を食い止めることができるかもしれない、非常に魅力的な仕事のひとつだとも思います。
付加価値を持ち、適切に維持管理される住宅が世の中に増えることを、切に願います。
そして、ぼくは空き家を買って、自分で街に対して、いろいろなアクションをしてみたい!
おしまい!
それではっ!